実施例

岐阜県岐阜市川原町

岐阜県岐阜市川原町

整備前 -> 整備後

整備概要

路線名 岐阜県岐阜市川原町
要請者 岐阜市
整備時期 H19〜H22年3月2日
整備方式 地中化+裏配線+軒下配線(電線共同溝方式)

整備の背景

岐阜県岐阜市川原町地区の「川原町通り」は、城下町時代には人々の往来や物流の街道筋として位置づけられ、江戸時代から明治時代に建てられた商家や町家が建ち並ぶ風情のある街並みである
歴史的な景観を後世に残しつつ、より美しい景観の形成が求められているが、電線類や道路舗装などへの配慮がなく、良好な景観を形成しているとは言い難い状況にあった
H16年度より住民参画のもと裏配線、軒下配線等の手法を可能な限り取り入れた、経済的な無電柱化整備計画を検討し、無電柱化を実施

建造物の特徴

町屋の軒を連接した軒下配線を併用
裏道及び民地(駐車場)を利用した裏配線を併用

【沿道状況】
戦国時代・江戸時代から人々の往来や物流の街道筋として、江戸時代から明治時代に建てられた商家や町家が建ち並ぶ風情のある街並み
鵜飼い観光船の発着所がある
旅館や土産物屋、飲食店が点在する
住宅も混在している
町屋が建ち並び、軒が連なっている箇所がある
裏通り、枝道が比較的多い

費用負担方法等

費用負担  地中化部分は電線共同溝方式に沿った費用負担
民地部分については、初期費用は市で負担
まちづくり交付金の提案事業を活用
資産区分及び 
維持管理
協定作成中(H22.2現在)

軒下・裏配線の事例紹介の中には、費用負担が自治体負担になっているものがありますが、現補助制度下では、国費の補助対象になる可能性もあります。詳しくは、無電柱化相談窓口までお問い合わせ下さい。

合意形成の経緯

無電柱化整備計画の検討開始にあたり、景観形成への関心度が高い「川原町まちづくり会」を中心に、地元自治会と協働し、まちづくり会の代表及び自治会長が参画する協議会(川原町無電柱化推進協議会)ならびに一般の地元住民が自由に参加できるワークショップ(川原町のみちづくりを考える会)を立ち上げ、合意形成を図った
協議会ならびにワークショップで提示する素案づくりにあたっては、特に軒下配線や裏配線による家屋への引込みに関し技術的な可能性判断など配線計画の専門技術が必要となるため、電線管理者の技術協力を受けながら進めた

設備形成

【設備形成方針】
可能な限り軒下配線・裏配線を導入しコスト削減を図る
歩道がなく道路幅も狭いため、路上へ地上機器を設置せず、地中化が必要な箇所は断面縮小を図る

【設備形成のポイント】
電力高圧幹線を裏通りの既存電柱を利用したルートへ切替え
電力低圧線及び幹線を含む通信線は対象道路へ地中化
家屋が連担している箇所は軒下配線を採用
裏通りや細街路の電柱から引込み可能な箇所は裏配線を採用
街路灯を新たに設置し、家屋の側近となる箇所は共用柱を採用し家屋へ引込み

整備後の効果(担当者へのヒアリングより)

抜柱によって、歩くスペースが拡がり安全な歩行ができるようになった
観光客が増加した
特に鵜飼いシーズンに無電柱化スペースを歩く人が増加する等、地域活性化につながっている
飲食店の立地が促進された
軒下・裏配線による景観の阻害はない