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立体道路制度Q&A

その他関連制度

Q10.道路の立体利用に関係する制度には、どのようなものがありますか?

A10.道路と建築物等による道路の立体利用に関係する制度には、立体道路制度のほかに、①道路占用制度、②立体都市計画制度が挙げられます。
このうち、立体都市計画制度によって、道路と建築物等を一体的に整備する場合には、立体道路制度を併せて活用する必要があります。(詳細はQ12を参照。)
このため、道路と建築物等を立体的に整備することができる制度は、道路占用制度と立体道路制度の2つとなりますが、道路占用制度では建築物の権利等の面で課題があり、そのような課題をクリアするために立体道路制度が導入されました。(詳細はQ1Q11を参照。)


Q11.道路占用制度とはどのような制度ですか?また、立体道路制度との違いは何ですか?

A11.道路占用制度は、道路管理者の管理権限の一つとして、道路本来の交通機能等を損なうことなく、道路以外の使用を認める制度であり、道路管理者による許可に基づき、以下のものが設置できます。
表 道路占用制度により設置可能な建築物の例(道路法施行令7条)
道路の種類 建築物
位置 地区指定 設置可能な建物用途
トンネル 上部 なし
  • 事務所、店舗、倉庫、住宅
  • 自動車駐車場、自転車駐車場
  • 広場、公園、運動場 等
高架道路 路面下
高速自動車国道 上部
  • 高度地区(建築高さの最低限度が定められているもの)
  • 高度利用地区
  • 都市再生特別地区
  • 事務所、店舗、倉庫、住宅
  • 自動車駐車場 等
自動車専用道路 上部
特措法上の特定都市道路 上部
路面下
  • 都市再生特別措置法における特定都市再生緊急整備地域
  • 事務所、店舗、倉庫、住宅
  • 自動車駐車場 等
一般道路
  • 道路利用者の利便性増進に資する特例道路占用区域内等
  • 食事・購買施設 等(道路特例道路占用制度等)
しかしながら、この道路占用制度により、道路の上下空間に建築物を設置する場合、下記のとおり、建築物の権利や存続する根拠が極めて不安定となります。
  • ①一般的に道路の区域内では私権制限が行われるため、建物を支える土地利用権等の私法上の権利保有が認められない。
  • ②5年ごとに占用許可の更新を受けなければならない。
  • ③占用許可の承継は認められないので、建物の所有権を移転するたびに許可を受け直さなければならない。
  • ④道路の管理上やむを得ない必要が生じた場合等に監督処分を受けることがある。
立体道路制度を活用した場合には、道路の区域を立体的に限定することにより、道路施設として必要な空間を除いて私権の制限や占用許可等の規定が除外されます。


Q12.立体都市計画制度とはどのような制度ですか?また、立体道路制度との違いは何ですか?

A12.立体都市計画制度(都市計画法第11条第3項)は、道路、河川、公園等の都市施設を整備する際に必要な範囲を立体的に定めることで、これら都市計画施設の区域内について、あらかじめ都市計画法第53条に規定する建築制限を除外することが可能となる制度です。
ただし、立体都市計画制度は建築基準法と連動していないため、道路内建築制限の緩和の規定がありません。したがって、立体都市計画制度のみでは、建築基準法44条の道路内建築制限を緩和して建築することはできません。
詳しくは下記までお問い合わせください。

立体道路相談室
https://secure.rirs.or.jp/cgi-def/admin/C-101/consultation/postmail.html


一般財団法人 日本みち研究所
TEL:03-5621-3115
FAX:03-5621-3177


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