日本みち研究所の事業紹介
みち空間グループ
道路空間の再構築、新たな交通政策に関する調査・研究
道路空間は交通機能だけでなく、地域活性化や賑わい創出等、その利活用ニーズも多様化してきています。2020年に改正された道路法にも歩行者利便増進道路(ほこみち)や新たな交通結節点づくりが位置付けられました。
賑わいづくりにつながる道路の実現に向けて、さらなる地域の魅力向上を図るための道路空間の再構築や柔軟な利活用、官民連携のあり方、三宮駅を始め立体道路制度を活用し全国で展開されつつあるバスタプロジェクトについて調査・研究等を行っています。
また、日本風景街道のサポートや一般財団法人運輸総合研究所等とも連携してフランスやドイツほかのまちづくり、交通政策等について調査・研究を行っています。
■立体道路制度Q&A
■道路空間の再配分
■交通結節点の整備
■中山間道路走行支援システム(仮称)資料集について
自動車交通と環境の調和、地球温暖化対策は、道路行政の主要テーマとして、研究所設立時から各種調査・研究を継続、成果を蓄積してきました。
その知見や最新技術動向を踏まえ、各地域において、環境に配慮した交通のあり方、地域活性化対策や環境対策について調査・研究を行っています。
加えて、クルマの利用・保有形態の変化、MaaS の進展などを踏まえ、今後のみちのあり方や交通政策を研究する「近未来道路政策研究会」を当研究所に設置し、行政や民間の動向等について調査・研究を行っています。
みち景観グループ
道路景観デザイン及び無電柱化に関する調査・研究
地域と調和しつつ利用者にも快適である「形」をもつ道路景観の創造と維持は、美しい国づくりの根幹です。
道路景観の技術的指針である「補訂版道路のデザイン」と「景観に配慮した道路附属物等ガイドライン」の普及啓蒙をすすめるとともに、地域の意見や現場と連携した地域にふさわしい道路空間のデザインに関する調査・研究を行っています。
また、近年の豪雨や台風災害等では、電柱の倒壊等に伴う大規模な停電等の発生等により、地域生活に大きな被害が生じるケースが頻発し、首都直下地震や南海トラフ地震等の災害への備えとしても、無電柱化はこれまで以上にその推進が求められています。
我が国の無電柱化は、東京23区内でもおよそ8%と著しく遅れています。これは電線を埋設する費用が高いことや、電線を埋設し電柱を抜柱するまでの期間が長いこと等が大きな要因となっており、これらを解消し安価で短期間に無電柱化を実施することが大きな課題となっています。
このため、低コスト手法や事業プロセスの効率化による事業期間短縮に向けた手法とともに、NPO法人電線のない街づくり支援ネットワークとも連携し、占用制限のあり方や電線を簡便に埋設する等の新技術等に関する調査・研究を行っています。
■無電柱化加速化にむけての提言
■無電柱化加速化にむけての提言2.0
■道路景観整備形成道作り
■レベニューキャップ制度の最近の動き
■無電柱化関係 例規集
■低コスト手法Ver2 参考資料
■無電柱化相談室
みちメンテグループ
道路構造物の効率的な管理、点検に関する調査・研究
効率的、計画的な道路の老朽化対策やメンテナンスを実現するため、全道路管理者による点検が2014年7月よりスタート、結果も公表することになりました。
当研究所では、点検結果等を効率的に収集・整理・蓄積し、地図上で表示できるシステムを開発し全道路管理者に提供するとともに、収集したデータの集計、分析を行うことにより道路メンテナンス年報のとりまとめに寄与しています。
また、当研究所は令和3年9月に道路施設点検データベースの管理運営機関に決定され、令和4年5月からDB の公開を開始しました。
本DBにおいては、道路施設の点検・診断データをAPIで共有することにより、一元的な処理・解析が可能な環境が構築されていることから、研究機関や民間企業等によるAI技術などを活用した維持管理の効率化・高度化に資する技術開発の促進が期待されています。
当研究所は、全施設の基礎情報を横断的に格納する基礎DBと道路附属物の詳細な点検データ等を格納する道路附属物DBの構築、管理運営を行っています。また、道路附属物の損傷に関する分析と効果的な対策についても継続的に研究しています。
地方創生グループ
道の駅・観光振興に関する調査・研究
道の駅は、最初の設置から四半世紀が経過し、全国1209駅(2023年8月現在)と、その数も大きく広がり、単なるドライバーの利用施設の枠組みを超えて、地方創生、生活支援、さらには防災拠点として定着してきました。
全国各地の道の駅の多様なニーズや、「道の駅」の第3ステージの方向性をふまえ、一般社団法人全国道の駅連絡会とも連携し、道の駅の質的向上について調査・研究を行っています。また、既存道の駅のリニューアルや時代のニーズに合致した新たな道の駅のあり方に関する調査・研究を行い、地方創生に寄与しています。
さらに、近年の気象災害の激甚化・頻発化をふまえ、道の駅等の防災拠点の耐災害性を高める電源/通信の機能確保に資する技術について、導入促進機関として公募および現地試験等による性能確認を行い、それらの結果をガイドライン(案)としてとりまとめました。
また、観光振興に資する道づくりや活用について、公益社団法人日本観光振興協会や一般社団法人日本ウオーキング協会とも連携し、調査・研究を行っています。